ホーローの旅
レポート410 四国遍路2025 ホーロー旅
2025.4.8-5.15
徳島県上坂町~徳島市~高知県高知市~愛媛県松山市~香川県高松市~徳島県上坂町
歩きにこだわり、野宿主体でお遍路にチャレンジした二度目の歩き遍路。
嵐のように過ぎ去った39日間の遍路旅は、歩くことに一生懸命でホーロー看板を見つけることは二の次、三の次だった。
初めてお遍路にチャレンジした2023年と同じ順打ちのルートを取ったので、理屈的には同じ看板と出会えるはずなのだが、さにあらず。
見逃した看板も多くあったし、それ以上にこの2年で消失してしまった看板もあった。
片手間でホーロー看板を探しながら歩くことは難しいと思っている。
次回チャンスがあれば、ホーロー探検に特化して四国を回りたいと思うが、その時まで看板が残っているとは限らない。
文字通り、“看板の命短し”なのである。
ここ数年来の私のホーロー探検のスタイルは、日本列島縦断を皮切りに2020年から始めた歩き旅とは切り離せない。
旧街道や古道が通る町や村を歩けば、まだしぶとく残っているホーロー看板との遭遇もきっとあるはずだ。
歩き目線に叶う手段はないし、これぞホーロー探検の醍醐味だと思って歩いてきた。
いつしかそのスタイルが定着し、今の私のホーロー探検となった。
二度目となった今回の四国遍路で出会った看板たちも、そんなスタイルで目に飛び込んできたお宝なのだ。

ホーロー探検からは外れるが、せっかくなので今回の四国遍路について少し触れたい。
冒頭にも書いたが、今回の歩き遍路は野宿主体で臨んだ。
当初は積極的な野宿主体での旅をもくろんでいたが、野宿をしたのは半分の18日間となった。
適当な野宿場所が見つからなかったこともあったが、悪天候に捕まってモチベーションが落ちたり、疲れがたまったり、入浴や洗濯の誘惑にはどうしても負けてしまう意思の弱さがあった。
ホテルや民宿での宿泊が連続すると、正直言って野宿することが嫌になってくる。
“人は易きに流れる”もの。 自分の意思の弱さがモロに出てしまった。
道中で完全野宿の80才のご老人にも会ったが、ご本人は「金がないから」とうそぶいていたが、そのこだわりの強さに頭が下がった。
また、今回の遍路では野宿の仲間ができたことも大きかった。 愛知県から来た同じ年齢のNさんや、26才のFさんには野宿場所で何度も顔を負わせ、食事をしたり、野宿場所の情報交換をして親交ができた。
なお、善根宿や通夜堂にも泊まってみたかったが、タイミングが合わずに実現できなかったことが残念。 それと、宿坊も同様で、2、3の宿坊に予約を入れたが、すべて団体で満室と断られてしまった。

●野宿
(1)1番霊山寺~8番熊谷寺 [04/08] ●公園野宿
(2)9番法輪寺~12番焼山寺手前浄蓮庵 [04/09] ●広場野宿
(3)12番焼山寺~17番井戸寺 [04/10] ※ビジネスホテル
(4)18番恩山寺~19番立江寺 [04/11] ●道の駅野宿
(5)20番鶴林寺~22番平等寺 [04/12] ●廃校野宿
(6)23番薬王寺 [04/13] ●道の駅野宿
(7)日和佐~宍喰 [04/14] ※民宿
(8)宍喰~尾崎 [04/15] ※民宿
(9)25番最御崎寺~27番金剛頂寺 [04/16] ●道の駅野宿
(10)27番神峯寺 [04/17] ●東屋野宿
(11)唐浜~香南市 [04/18] ※民宿
(12)28番大日寺~30番善楽寺 [04/19] ※ビジネスホテル
(13)31番竹林寺~34番種間寺 [04/20] ※ゲストハウス
(14)35番清滝寺~36番青龍寺 [04/21] ●道の駅野宿
(15)須崎~37番岩本寺 [04/22] ※旅館
(16)窪川~入野松原 [04/23] ●キャンプ場野宿
(17)入野松原~以布利 [04/24] ●広場野宿
(18)以布利~38番金剛福寺~土佐清水 [04/25] ※民宿
(19)土佐清水~三原村~平田 [2025/04/26] ●東屋野宿
(20)39番延興寺~愛媛県愛南町 [04/27] ●遍路休憩所野宿
(21)40番観自在寺~津島 [04/28] ※民宿
(22)津島~宇和島 [04/29] ※ビジネスホテル
(23)41番龍光寺~43番明石寺 [04/30] ※ビジネスホテル
(24)宇和~内子 [05/01] ※ビジネスホテル
(25)内子~44番大宝寺 [05/02] ●公園野宿
(26)45番岩屋寺~明神 [05/03] ●東屋野宿
(27)46番浄瑠璃寺~51番石手寺 [05/04] ※旅館
(28)52番太山寺~53番圓明寺~大西 [05/05] ●公園野宿
(29)54番延命寺~59番国分寺 [05/06] ※ゲストハウス
(30)60番横峰寺~64番前神寺 [05/07] ※ビジネスホテル
(31)西条~伊予三島 [05/08] ※ビジネスホテル
(32)65番三角寺~66番雲辺寺 [05/09] ※民宿
(33)67番大興寺~71番弥谷寺 [05/10] ●道の駅野宿
(34)72番曼陀羅寺~78番郷照寺 [05/11] ※ビジネスホテル
(35)79番天皇寺~83番一宮寺 [05/12] ●公園野宿
(36)84番屋島寺~87番長尾寺 [05/13] ●公園野宿
(37)88番大窪寺 【結願】 [05/14] ※ビジネスホテル
(38)1番霊山寺【お礼参り】~大阪へ [05/15] ※カプセルホテル
(39)高野山【満願】~帰宅 [05/16]


私自身、信仰心が強いわけでは決してないが、今回のお遍路も前回同様に秘めた心願をもって臨んだ。
札所での作法、参拝には冷静に真摯に対処できたと思っている。
お遍路をする人の目的や思いは人それぞれだと思うが、本堂や大師堂に参拝もせずに、いきなり納経所で印をもらう人を見てしまうと、複雑な心境になる。
外国人はともかくとして、日本人の私たちが、ロングトレイルとしてのスタンプラリー感覚でお遍路を捉えている人が多くいることには、正直言って寂しく思う。
やはり、お遍路と仏心を切り離すことはできないと思うし、歩き遍路の真髄は、巡礼としての真の意味を理解することにあるのではないだろうか。
「同行二人」の金剛杖を片手に歩いた1200㎞は、様々な人たちとの出会いがあった。
野宿先で出会った人たちや、外国人、お接待をくれた人、親切な宿の女将さん、「お気をつけて」「おはようございます」といった、挨拶をしてくれる町の人たちや子どもたち…様々な人たちと関わって、無事に歩き通すことができた。
取ってつけたようだが、留守を守り、快く送り出してくれたカミさんの理解はひとしおだ。
この先、よもやお大師様に呼ばれることはないと思うが、寒さに震え、暑さに焼かれ、風雨に耐えたこの春の経験は一生の宝物にしたい。
(2026.1.3記)





































































