琺瑯看板探検隊が行く

農機具(169)

農機具

農機具の代表格はヤンマーとクボタである。ホーロー看板もこの二社のものが多く作られている。
ヤンマーは1912年(明治45年)創業。豊作の象徴であるトンボ、その王様であるヤンマ-トンボからヤンマーと命名された。豊かな暮らしの実現に貢献していこうとの思いが込められている。
ノスタルジックな足踏み式脱穀機につけられたプレートの他、メーカー別にトラクター、耕運機、脱穀機、田植機等の農機具、農業用のディーゼルエンジンをまとめる。「スピー」については、琺瑯看板考現学の「謎の看板」を参照ください。
※画像/福岡県(2007.3.12)

ヤンマー(36)

クボタ(36)

ヰセキ(4)

三菱(11)

富士(3)

カンリウ(3)

大島(4)

スズエ(2)

共栄社(2)

足踏み式脱穀機プレート(18)

その他農機具(45)

農業用エンジン(5)

ひとくちメモ

ヤンマー
ヤンマー㈱ 大阪府大阪市。1912年(明治45)創業。1931年(昭和6)山岡発動機工作所設立。1952年(昭和27)ヤンマーディーゼル㈱。2002年に現社名に。ホーロー看板はヤン坊マー坊のキャラクターが描かれた大型看板をはじめ、短冊タイプまで種類も多い。
クボタ
㈱クボタ 大阪府大阪市。1890年(明治23)に大出鋳造所として創業。1897年(明治30)久保田鉄工所、1953年(昭和28)久保田鉄工㈱、1990(平成2)現社名に改称。国内トップの農機具メーカー。ホーロー看板のアイテム数も多く、大型看板の組看板もある。農家の玄関わきに貼られた「クボタ愛用者」の小さな短冊看板は全国の農村に多く残っておりなじみ深い。
ヰセキ
井関農機㈱ 東京都荒川区。1926年(大正15)井関農具商会として愛媛県松山市で創業。1936年(昭和11)井関農機㈱設立。看板には籾摺機、耕転機、脱穀機がある。
三菱
三菱マヒンドラ農機㈱ 島根県松江市。1914年(大正3)に「サトー式稲扱機」で創業。農業機械全般を開発・製造する三菱重工業系列企業。2003年(平成15)マヒンドラUSA社と提携し、2015年(平成27)現社名に変更。特徴的な楕円形の小型看板ですが、種類も多く、「三菱ダイヤディーゼル」はその名の通りダイヤ型です。複数で貼られる傾向があったようです。
富士耕耘機
㈱富士 岡山県岡山市。1920年(大正9)藤井鉄工所として発足。1949年 (昭和24年)㈱藤井製作所と改称し、冨士耕運機Z号を製造。1961年 (昭和36年)ヤンマーディーゼル㈱及びヤンマー農機㈱と業務提携。2010年 (平成22年)現社名に改称。日本で初めての実用耕運機、国産第1号機 (現在のヤンマー耕運機・トラクタの前身である、富士耕運機)を製作し世に送り出した会社。
カンリウ式精米機 押麦機
カンリウ工業㈱ 長野県塩尻市。1925年(大正14)創業。 精米方法:昔ながらの「還流(カンリュウ)」方式を採用しています。カンリウ工業 の社名の由来は 「還流(カンリュウ)」 より来ています。
大島の農業機械・大島式脱穀機籾摺機
大島農機㈱ 新潟県上越市。1917年(大正6)創業。1933年(昭和8)動力脱穀機「覇王号」生産開始。
今間式無排塵脱穀機
㈱コンマ製作所 山形県鶴岡市。1923年(大正11)今間鉄工所を設立、創業。1951年(昭和26)今間式無排麈脱穀機を製作販売。
竹下耕耘機
メーカー名詳細不明。
スズエ耕耘機
鈴江農機具製作所の看板。耕耘機やトラクターなど。一部で自社開発も行っていましたが、多くは当時の三菱からのOEMモデルが中心1979年に倒産。
日の本トラクター
日ノ本㈱ 1990年(平成2)に日立建機に買収され、日立建機ティエラに社名変更し、同時に商品銘柄も日の本から日立に変更した。2009(平成21)に農機事業から撤退。
ダイヤモンド脱穀機・マサル式製縄機
㈱共栄社 愛知県豊川市。1910年(明治43)創業。1922年(大正11)ダイヤモンド式人力脱穀機の開発。1930年(昭和5)マサル式製縄機の開発。
チヨダ式足踏み脱穀機 籾摺機
㈱木屋製作所 埼玉県入間郡毛呂山町。1831年(天保元)織物器具及び蚕具の製造開始。1917年(大正6)回転式人力稲麦扱機の製造開始。1911年(明治44年)農機具メーカーとして創業。


Profile

つちのこ プロフィール
つちのこ
岐阜県在住。
歩き旅とB級グルメの食べ歩きが好きな定年オヤジです。 晴耕雨読ならぬ“晴読雨読”生活に突入し、のんびりとした日々を送っています。
2020年には、少年のころからの夢だった、北海道から鹿児島まで日本列島を徒歩で縦断。
旅の様子はブログ『つちのこ更新日記』で発信中です。


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