消えゆく看板屋敷
2005年の今日、看板屋敷は日々絶滅の道を辿っている。5年後、10年後に残っているものはどれだけあろうか?昭和の風景としてなじんできた琺瑯看板が貼られた家屋や納屋が失われていくことは、昭和30~40年代を過ごしてきた僕ら探検隊にとってはつらいことである。
僕らの力では保存などという大それたことはできないが、ここに記録することで、少しでも永くこれらの看板屋敷が倒壊や取り壊しを免れ、残っていくことを願い、その存在を多くの人に知ってもらうことを目的としたい。
最近では、ネットを中心としたオークションブームもあり、琺瑯看板が高値で取引されているようである。なかには“琺瑯狩り”と称して、こっそり剥がしていく輩も後を絶たず、日々貴重な看板が消えているのも事実である。
コレクターも多く、家主に頼んで譲ってもらう人もいるようだが、こうした家屋に、永い年月にわたって貼られてきたことが琺瑯看板たちにとっての幸せ、そして、その風景、雰囲気を楽しむ者にとっての幸せではないだろうか。
ここでは、看板屋敷の場所は最小限の情報に留めることにする。看板屋敷が存在する風景を僕ら琺瑯看板を愛する者たちの至福の楽しみとして、その行く末を暖かく見守っていきたい。(2005.3.17記)
看板屋敷の定義
看板屋敷を以下の点から定義づけしたい。
①民家・納屋・蔵・小屋に限る
②商店は除く
③4種類以上のメジャー系琺瑯看板があること
④非琺瑯製看板は除く。
⑤地域限定のローカル看板は除く。(たとえば○△結納店など)
※ただし、以上の定義は撮影時点のものであり、現在では多くの看板が剥がされ、往時の姿をとどめていない屋敷も多くある。
リストにはこの定義に当てはまらない屋敷も収録する(次点として収録)。今は見る影もないが、往時には圧巻だったと思われる屋敷もあったに違いない。
看板屋敷リスト
2024年3月現在 収録数356
北海道(42) | 北海道(42) | |
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山形県(13) | 福島県(4) | |
関東甲信越(43) | 栃木県(0) | 茨城県(5) |
群馬県(11) | 埼玉県(3) | |
千葉県(1) | 東京都(0) | |
神奈川県(1) | 山梨県(1) | |
新潟県(11) | 長野県(10) | |
北陸東海(95) | 富山県(11) | 石川県(10) |
福井県(15) | 静岡県(4) | |
愛知県(23) | 岐阜県(21) | |
三重県(11) | ||
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兵庫県(11) | 和歌山県(6) | |
中国(46) | 岡山県(15)NEW | 鳥取県(2) |
島根県(12) | 広島県(11) | |
山口県(6) | ||
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愛媛県(17) | 高知県(3) | |
九州沖縄(50) | 福岡県(14) | 佐賀県(5) |
長崎県(7) | 大分県(4) | |
宮崎県(2) | 熊本県(11) | |
鹿児島県(7) | 沖縄県(0) |