ホーローの旅
レポート13 のんびりぶらりと、田園地帯
2005.3.9
岐阜県岐阜市~笠松町~愛知県稲沢市~弥富市~清洲市
有給休暇がたっぷり残っている。
思えばこの一年、あくせくと働いてきた。ここらで有給を消化してもバチはあたるまい…ということで、一日置いてまた休みを取ってしまった。もちろん琺瑯探検のためだ(笑)。
地図を見ながらあれこれ考えるうち、食指が動いたのは岐阜から稲沢、弥富方面の農村地帯。
田園の中に点在する旧い家屋の黒壁にははたして琺瑯たちが貼り付いているのだろうか?情報は少しばかりあるが、適当に走って偶然見つけることも楽しい作業である。
まずは岐阜市よりスタートしたが、市の中心部はあまりにも人が多すぎて、のんびりムードに程遠いのでパス。
市の一番南から柳津町に向けてのんびり旅を始めることにした。 柳津町から笠松町にかけては比較的古い家屋も残っている。特に笠松町の商店街はお宝の匂いがぷんぷん漂ってくる(笑)。
商店街のはずれに大小2枚の「千歳わた」の看板を貼った町工場があった。風に乗ってわた埃が飛んでくる。中で働いている従業員はさぞ大変だろうと思い、シャッターを切った。
木曽川を越えて稲沢市に入ると、地平線が見えるような田園地帯となった。県道沿いには「ことぶきわた」の看板を何枚も貼った看板屋敷が西日に傾いていた。「日立ランプ」や「ブリヂストンタイヤ」も見えるが、残念ながら庭木が邪魔をしていた。
この日の最後は名鉄の線路沿いにあるつり道具屋だった。ちょうど日が傾き、夕暮れにかかっていた。
「カゴメソース」と「グランドミシン」が貼られた壁に、錆びた線路に反射した夕焼けが濃いオレンジ色の影を落としていた。
(2005.3.31記/2008.1.20加筆)