琺瑯看板探検隊が行く

ホーローの旅

レポート141 一泊の予定が…和歌山県日帰り軟弱探検

2007.10.27
和歌山県橋本市~かつらぎ町~紀の川市~九度山町~橋本市


探検レポート141

久しぶりに和歌山県を訪ねることにした。
今回は1泊2日の予定だ。車に一人用のテントや寝袋を積み込み、ナビに目的地をセットしたり、気合は充分だったのだが…。
なんと、和歌山県に入った途端、雨足がひどくなってきた。「うーん、天気予報は曇りといっていたのに…」。
せっかく看板を見つけても、車から下りることもままならぬラッキョウのような雨を見たら、急激にモチベーションがしぼんでしまった。 (まぁ、適当に走って、家に帰ろ。。。)
自宅から4時間をかけて和歌山県に入ったというのに、早くもノックアウトである(笑)。
気合充分はどこにいったのだ?南北に貫く紀伊山地を南下して、潮岬に出るなどという大それた計画は、このところの軟弱路線を踏襲してか、やっぱり幻に変わってしまった。
そんな軟弱探検では、お宝の姿を見つけることはできず、夕方までの成果は惨たんたるものだった。
最も、今回訪ねた橋本市やかつらぎ町、九度山町はこれまでも何度かお宝探しをしているので、まぁ仕方がない。 それを差し引いても、このところの探検ではホーロー看板を見つけることが難しくなっている。
これは間違いなく実感していることであり、このまま行けばあと数年で消えてしまうのではないだろうか。ひょっとしたら、これから先、私達の目に映るホーロー看板の姿は、居酒屋や骨董屋、博物館でしか見ることができなくなるかもしれない。
さて、お宝については撃沈だったが、かつらぎ町や紀の川市では古い町並みの写真を撮ることができた。

探検レポート141

紀の川市名手宿はこじんまりとしているが、江戸時代の情緒を感じるスポットである。古いモノから漂ってくる独特な懐かしい“匂い”を感じる町だ。
また、九度山駅から紀の川沿いの集落に入ると、これも心を揺さぶるような雰囲気がある町並みが残っていた。
昔は薬屋でもやっていたのだろうか、鉄格子がはまった家屋の軒下には「疲労にメタボリン」というクスリの看板が揺れていた。 今流行のメタボリックか…。
メタボリック症候群に片足を突っ込んでいる自分にとっては、しょぼふる雨に濡れた看板を凝視して、思わず苦笑いをするのであった。
(2007.12.15記)
※画像上/かつらぎ町妙寺の町並み。すでに無人の家屋もあるようだ。



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Profile

つちのこプロフィール
つちのこ
岐阜県在住。
歩き旅とB級グルメの食べ歩きが好きな定年オヤジです。 晴耕雨読ならぬ“晴読雨読”生活に突入し、のんびりとした日々を送っています。
2020年には、少年のころからの夢だった、北海道から鹿児島まで日本列島を徒歩で縦断。
旅の様子はブログ『つちのこ更新日記』で発信中です。


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