琺瑯看板探検隊が行く

ホーローの旅

レポート18 福井の旅・前編~ボンカレーとの出会い

2005.3.26
滋賀県米原市~福井県福井市~坂井市~あわら市~福井市~鯖江市


探検レポート18

待ちに待った福井の旅である。
この日のために今年に入ってからの6回の北陸出張で、窓際の指定席から線路沿いのお宝をチェックしてきた。書き込みだらけになったノートと地図を開いて、その足跡を確実に拾っていくのが今回の旅の目的である。
それと、集落や商店街に隠れている小さなお宝をどう見つけ出すかもポイントだ。 そして、もうひとつ名目を上げるなら、大塚系琺瑯看板発見の旅である。実は、ネットで見つけたあるサイトで、福井県内の大塚系看板の位置が記してある地図を見た。
それによると、調査は1992年当時実施のものであり、オロナミンC、オロナイン軟膏、ボンカレー、由美かおるアース渦巻き、水原弘ハイアースは県内全域に約70~80ヶ所の“生息”が確認されていた。
2005年の今、この5アイテムはどれだけ残っているだろうか。この調査をするのが隠れた目的である。
それに、琺瑯探検隊としては、いまだにオロナミンCとボンカレーは未発見である。今回の旅で見つけることができれば最高のパフォーマンスである…そんなことを考えながら、副隊長のあんもんと1泊2日の福井の旅が始まった。

3月26日、琵琶湖畔の道の駅であんもんと待ち合わせる。ここまで来る間に、関が原~米原付近で早くも雪に見舞われた。
雲行きは北陸特有のどんよりとした鉛色で、空を見ているだけでモチベーションが落ちそうになるのを感じる。さすがに雨男のあんもんだ。彼とのこれまでの探検はすべて雪か雨にやられている。3月も末になっての大雪とは素晴らしいビンゴである。
雪がパラつく中、長浜から北陸道に入り、一路、福井北インターを目指す。しかし、木之本~今庄間で物凄い風雪につかまりノロノロ運転となる。雪は見る間に積もり始め、今庄付近では積雪40センチくらいになっている。これでは先が思いやられる。
2日目の今庄~若狭の探検も危うくなってくるではないか。 しかし、天が味方してくれたのか、福井に入るとぴたりと雪がやみ、急速に天気が回復してきた。雪もほとんど積もっていない。

福井県の看板屋敷

気をよくして福井市内で給油し、最初の目的地である北陸線沿線のミニ看板屋敷を訪ねる。近くまで行くと3枚の琺瑯が貼られた屋敷を発見するが、撮影の絶好のポイントに豆腐屋のトラックが止まって、荷下ろし最中。しばらく待っても終わりそうもないので、不本意ながらズームで撮影した。
その後は森田駅~春江駅のポイントを拾い、三国町まで北上する。三国はおおまぐろさんの「琺瑯の旅」でレポートされている、レトロ看板がたくさん吊り下げられた町内の有名な金物屋さんを訪ねる。
しかし、なかなか目的の店が見つからない。 半ばあきらめかけたころ、発見。なるほど、看板が吊り下がっているが店内のガラス越しに外に向けて下げられているため、今ひとつのロケーションだ。しかし、ここまで来て撮影しないわけにもいかず、少々残念だがカメラに収めた。
その後はあわら市から福井市に放射状に探検を実施。もちろん大塚系看板を探すためだ。金鳥やキンチョールはかなり見つけるも、オロナミンCやボンカレーは地図に記されたポイントに行っても全滅状態。やはり13年という時間の経過は取り戻せないのかもしれない。
福井の旅もこれで終わってしまうのかと思った頃、山が迫る小さな集落の食料品店でボンカレーをゲット!あまりのうれしさにあんもんと手を取り合いそうになったほどだ(笑)。
その後もオロナイン軟膏の発見、そしてもう一枚のボンカレー発見と続き、極めつけは鯖江の9枚の琺瑯が貼られた看板屋敷との出会いだった。
すでに夕闇が迫り、充実した一日を終えるべく、北鯖江駅に近い平和堂スーパーで買出しをし、鯖江市のはずれでテントを張り、あんもんと早々に一杯始めた。(つづく)
(2005.4.10記)



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Profile

つちのこプロフィール
つちのこ
岐阜県在住。
歩き旅とB級グルメの食べ歩きが好きな定年オヤジです。 晴耕雨読ならぬ“晴読雨読”生活に突入し、のんびりとした日々を送っています。
2020年には、少年のころからの夢だった、北海道から鹿児島まで日本列島を徒歩で縦断。
旅の様子はブログ『つちのこ更新日記』で発信中です。


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