琺瑯看板探検隊が行く

ホーローの旅

レポート187 ごちゃまぜミニ探検11 冬から春の収穫

2009.2.5-4.12
愛知県一宮市、稲沢市、犬山市、津島市、瀬戸市、岐阜県土岐市、多治見市、各務原市、岐阜市、輪之内町、大垣市、羽島市、美濃加茂市、坂祝町、三重県朝日町、津市、茨城県取手市、土浦市、石岡市


探検レポート187

仕事が忙しくなったことの反動か、冬から春にかけての休日のほとんどをホーロー探検にあてた。
探検の相乗効果は“ストレス解消”とは簡単にくくれない。
心の病で倒れていく同僚を見るにつけ、次は自分かもしれぬという、もろくも崩れそうな精神の自衛手段を反映して、今年になってからますます野外活動に拍車がかかり始めている。
ホーロー探検ばかりでなく、このところは酒蔵めぐりに執心し始めたし、牛乳箱のような昭和の遺物も追っかけるようになった。
目標が拡大(拡散?)することは、旺盛な好奇心を満足させるばかりでなく、仕事とプライベートの境目をよりはっきりさせることの表れであると思っている。
複数の目的を持っての活動は、これまですでにホーロー探検を終えた町や村も、新鮮な目で再訪できるメリットがある。
意外なところに酒造を中止した酒蔵が残っていたり、とっくに廃業したメーカーの牛乳箱がかかっていたり…私の探検はホーロー看板だけに捕らわれない、新たなステージに上がったようだ。
ホーロー看板だけを追っかけていると、何度も再訪しているエリアでは新規の発見は難しい。

探検レポート187

むしろ、消失した看板の事実にがっかりしたりする。
発見した看板がほんの数枚ではレポートの内容も乏しい。無理にまとめて、「ごちゃまぜミニ探検」などという煩雑なレポートで回避してしまうが、今後はこんな調子が増えるかもしれない。
さて、冬から春にかけての収穫だが、まずは出張ついでに訪ねた茨城県のお宝。
普段縁がない茨城県であるが、今回は「キャリアプランセミナー」という50才になった社員を対象とした社内研修で訪ね、合間を見つけて立ち寄った。
土浦の「大木の目薬神霊水」はいかにも年代感じるお宝。おそらく日本中探してもここだけにしかないかもしれない。
また、JRとバスを乗り継いで訪ねた石岡市の自転車屋も思い出深い。風花が混じる寒空の中、帰りのバスを40分も待ったことが、お宝を無事撮影できたことよりも強い印象だ。
地元では各務原市の「白はとマットレス」。冬枯れの庭木のおかげで見つけることができたお宝。
あいにく剥がれ落ちていたが、往時はどんなふうに名鉄電車の車窓から見えたのだろう。想像してみるだけで楽しい。
また、私は陶都と呼ばれる岐阜県の美濃焼の町に住んでいるが、毎年春に開催される「陶器まつり」で偶然見つけた「明治リボンキャラメル」の看板が素晴らしかった。
なんと、いつもクルマで通っている道にあったのだが、引っ越してきて15年、これまでまったく気づかなかった。
一方通行なので、逆に歩いてみて初めて気づいたのだ。古い商店の高い壁の位置に貼られた戦前のお宝は、僕に見つけ出されることを待っていたかのように輝いていた。
(2009.4.19記)

探検レポート187

▼冬から春にかけてのチョイ探検一覧
・2/5 愛知県一宮市
・2/15 三重県朝日町~津市
・2/18 茨城県取手市~土浦市~石岡市
・3/1 愛知県犬山市~岐阜県各務原市
・3/15 岐阜県土岐市
・3/21 岐阜県美濃加茂市~坂祝町~各務原市~岐阜市~笠松町~羽島市~大垣市
・3/22 愛知県瀬戸市
・4/11 愛知県稲沢市
・4/12 岐阜県多治見市
・4/18 愛知県津島市~稲沢市
※画像中/夕暮れの愛知県稲沢市本町の町並み。国府宮の参道から断続的に古い町並みが残っている。藤市酒造という老舗の酒蔵も軒を連ねる。
※画像下/岐阜県多治見市の陶器まつり。オリベストリートと呼ばれる古い町並みが残る旧道にずらりと陶器商が露店を出す。今年は好天に恵まれ、凄い人出だった。



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Profile

つちのこプロフィール
つちのこ
岐阜県在住。
歩き旅とB級グルメの食べ歩きが好きな定年オヤジです。 晴耕雨読ならぬ“晴読雨読”生活に突入し、のんびりとした日々を送っています。
2020年には、少年のころからの夢だった、北海道から鹿児島まで日本列島を徒歩で縦断。
旅の様子はブログ『つちのこ更新日記』で発信中です。


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