琺瑯看板探検隊が行く

ホーローの旅

レポート253 小豆島→高知ホーロー紀行4 高知~淡路島編

2011.8.21
高知県芸西村~安芸市~室戸市~東洋町~徳島県美波町~徳島市~兵庫県南淡路市~洲本市~淡路市


探検レポート253

今にも降り出しそうな空模様を見上げて出発。
ホーロー探検最終日は、室戸岬を経由して海岸線をひたすら走る長いコースだ。
高知に滞在した二日間は、郷土料理を出す居酒屋でくじらやかつお、うつぼといった肴をつつき、その後は決まってカラオケとなった。“二人カラオケ”は順番がすぐにくるので、歌い過ぎで声がかすれてしまった(笑)。
高知市を抜け芸西村に入ると、「金鳥」や「ダイヤ学生服」が貼られた看板屋敷を発見。
投稿者のろんださんに教えていただいた物件だが、“看板不毛地帯”と呼ばれる高知県にあって、このパフォーマンスは素晴らしい!
特に壁の中央に貼られた乗り物酔いのクスリ「ドラマミンソフト」は、錆てはいるが、ぜひこの目で見たかった看板であるというのも、ホーロー探検を始めて2年目に群馬県に遠征したとき、微かな情報を元に、梨畑のなかに迷路のように続く道をこの看板を探して走り回ったことを覚えているからである。
群馬の物件は結局見つけることができなかったが、自宅からは遠い高知県で、こうして出会えたことは素直にうれしい。
更に安芸市の商店が見事だった。あいにくの休みだったが、歴史を感じる建物には「ミツワ石鹸」や「花王石鹸」の看板が無造作に貼られていた。
花王石鹸は昭和21年に発売された字体の看板なので、かれこれ60数年もここに貼られていたかもしれない。

探検レポート253

台風で剥がれることもなくホーロー狩りの盗難にも遭わず、店の端にある赤い丸ポストとともにずっとこの店を見守ってきたと思うと、ぐっとくるものを感じた。
ホーロー看板を見て感激の涙がこみ上げる私もヘンなオヤジだけど、まぁ、これが看板フェチの性(さが)なんで大目に見て欲しい。
さて、正午を回ると天気は一変して、真夏のギラギラ光線が肌を突き刺すようになった。
道の駅で簡単な昼食を済ませた後、室戸岬に近い吉良川の町並みに入った。
この地方独特の水切瓦が幾層にも葺かれた屋根をもった民家が、国道55号線と並行する旧道に軒を並べる。まるでサザエの殻を連想する造形だ。
室戸岬には坂本龍馬の盟友である中岡慎太郎の像が建っていた。
桂浜の龍馬像にも対比できるが、海援隊士の龍馬と同じように中岡には海や外国への憧憬が強かったのだろうか。
まぁ、海を睨んでいる姿は様になっているが…。そんなことを考えながら、室戸岬の散歩コースをぶらぶらと歩いた。
さて、4日間を走ってきたカミさん連れのホーロー探検もいよいよ終盤である。
徳島県ではJR牟岐線沿いの看板屋敷をズームで撮影した。夏草が茂り肝心の看板が見えていないという悪いロケーションだったが、確認できただけでも良しとする。
次回は冬にチャレンジするのもいいが、看板が貼られた屋敷の状態からすると、そんなにのんびりもできないかもしれない。“看板の命、短し”である。

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四国を離れ、淡路島に渡ると、投稿者の皆様からいただいた情報をもとにホーロー探検をこなしていったが、最後の数枚は、雷鳴がとどろき土砂降りの雨の中撮影をするというアクシデントになった。
更に神戸からは高速渋滞に捉まり、延々と続くテールランプの列を眠い眼をこすりながら、アクビをこらえてひたすらハンドルを握ったドライブとなった。
今回は4日間で小豆島から四国を縦断するという、のんびりともいえない旅となったが、振り返ってみると、神戸からフェリーで小豆島に渡ったつい数日前のことがなんだか遠い昔の出来事のようだ。
カミさんと何を食べたのか、何を話したのかもあまり覚えていない。
それだけ毎日が平穏に流れた旅に仕上がったようだと、今になって思う。(おわり)
(2012.2.5記)
※画像上/室戸市吉良川の町並み。この地方独特の水切瓦の蔵が見られる。
※画像中/室戸市内の町並みを歩く。
※画像下/室戸岬で太平洋を睨んで建つ中岡慎太郎の像。



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Profile

つちのこプロフィール
つちのこ
岐阜県在住。
歩き旅とB級グルメの食べ歩きが好きな定年オヤジです。 晴耕雨読ならぬ“晴読雨読”生活に突入し、のんびりとした日々を送っています。
2020年には、少年のころからの夢だった、北海道から鹿児島まで日本列島を徒歩で縦断。
旅の様子はブログ『つちのこ更新日記』で発信中です。


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