琺瑯看板探検隊が行く

ホーローの旅

レポート310 ごちゃまぜミニ探検19 2014年度編

2014.1.11-11.30
宮城県白石市、北海道北見市、蘭越町、札幌市、青森県平内町、横浜町、むつ市、北海道標津町、厚岸町、白糠町、幕別町、帯広市、岐阜県岐阜市、愛知県瀬戸市、豊田市、岡崎市、安城市、西尾市、刈谷市、東浦町、名古屋市、北海道帯広市、小樽市


探検レポート310

2015年も梅雨を迎えようとしているのに、今頃になって昨年度のごちゃまぜミニ探検のレポートを書いてる。
昨年は6月に検査入院をし、6月には手術入院を含めた1ヶ月の療養期間があった。
今でこそ健康状態も回復したが、高血圧の原因となっている副腎腫瘍の摘出手術を思いきるまでは、日々変化する体調に苦しみながら毎日を過ごしていた。
不本意であったが、ホーロー探検に至っては、計画の半分も実現できない状態で一年を過ごすことになった。
さて、そんな2014年、数は少なかったがミニ探検をいくつか実施できた。
出張の車窓から写した画像もあるし、一日歩いてほんの数枚しか見つけることができなかった探検もあった。
こうしたミニ探検の成果も一年分をまとめるとけっこうな量になるし、印象に残った思い出深い探検もある。
中でも、5月に旅した下北半島は強く印象に残っている。

探検レポート310

というのも、おそらく自分には縁がないと思っていた霊場・恐山にひょんなことから会社の同僚たちと行くことになってしまい、そのついでに半島を一周するツアー客の一人になってしまったからだ。
目的は大間のマグロを食すというツアーだったが、こちらは腐っても探検隊である。
他人の迷惑を顧みず、車窓から看板を見つけては、強引に何度もクルマを止めてカメラを構えた。
また、6月に旅した北海道道東出張は、中標津空港からレンタカーで根室に向かう旅だった。
思った通り、看板と出会うことはほとんどなかったが、海の向こうに見える国後島の島影を見ると、日本の最東端まで来ていることに素直な感動を覚えた。
根室まで来たついでにと納沙布岬に寄らせてもらったが、北緯43度23分07秒、東経145度49分01秒の地に立った瞬間、"尖端マニア"の魂を揺さぶる感動を味わうことができた。
目の前に浮かぶロシア領の貝殻島を見て、思わず「北方領土を返せ!!」と心の中で叫んでいた(笑)。
根室から釧路、帯広と2日間で道東を回ったこの時の出張は、期待していた看板とはほとんど縁がないまま終えた。
やはり、仕事ついでにちゃっかりと看板を探すことではなく、純粋にプライベートでホーロー看板を探す旅がしてみたいと改めて思ったし、北海道の大地は時間と費用を投資しても、お釣りがくるくらい魅力があると改めて思ったりもした。

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更にもう一つは、プライベートで訪ねた粉雪が舞う小樽の旅。
グレーに染まった小樽の町を歩きたくて、仙台から北に向かった。ホーロー探検は二の次だったが、南小樽の駅を出て観光客で賑わう商店街を避けるように、場末の雰囲気を探し求めて路地を彷徨った。
そんな中にもわずかだが看板を貼った民家があった。小樽運河やすし屋通りを中心に賑わう小樽の町も、一歩外れると誰も歩いていない寂しげな通りとなる。
いにしえのホーロー看板たちはそんな風景の中で私を待っていてくれた。
2014年、十分な探検はできなかったが、相変わらずの"一人探検隊"を楽しませてくれたことに感謝、感謝。
(2015.6.6記)
※画像上/北海道大空町のメルヘンの丘。北海道らしい雄大な景色が広がる。
※画像中/北海道野付半島。トドワラの枯れ木が横たわる荒涼とした風景。木道を辿って湿地帯を巡った。
※画像下/JR小樽駅から運河へ続く喧騒の道を離れ、飲み屋街へ。昼間は誰も歩いておらず、寂しげな風景である。



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Profile

つちのこプロフィール
つちのこ
岐阜県在住。
歩き旅とB級グルメの食べ歩きが好きな定年オヤジです。 晴耕雨読ならぬ“晴読雨読”生活に突入し、のんびりとした日々を送っています。
2020年には、少年のころからの夢だった、北海道から鹿児島まで日本列島を徒歩で縦断。
旅の様子はブログ『つちのこ更新日記』で発信中です。


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