琺瑯看板探検隊が行く

ホーローの旅

レポート386 ごちゃまぜミニ探検26 2022年度編

2022.4.24-12.14
岐阜県美濃市、中津川市、愛知県瀬戸市、長野県茅野市~群馬県片品村、北海道苫小牧市~砂川市~留萌市~稚内市、愛知県稲沢市~東海市、一宮市~三重県いなべ市、岐阜県美濃加茂市


探検レポート386

旅の途中で見つけたり、一枚の看板を撮影するために訪ねたごちゃまぜミニ探検も今回で26回目。
一日探し回ってもほとんど見つからないご時世となってしまった今、たっぷりと看板探しに特化したレポートもままならない。 今後はこうしたミニ探検がさらに増えると思う。
さて、そんな状況で始まり、終わった2022年は以下の8回となった。
 ・4/24 岐阜県美濃市
 ・5/3 岐阜県中津川市
 ・5/19 愛知県瀬戸市
 ・5/20-23 長野県茅野市~群馬県片品村~埼玉県深谷市
 ・6/29-7/13 北海道苫小牧市~砂川市~留萌市~稚内市
 ・12/1 愛知県稲沢市~東海市
 ・12/12 愛知県一宮市~三重県いなべ市
 ・12/14 岐阜県美濃加茂市
なんといっても印象深いのは、日本縦断の旅で歩いた北海道。 苫小牧から砂川を経由して、留萌からサロベツ原野を最北端の宗谷岬を目指してひたすら歩いた400㎞の旅である。
このルートはこれまでにもトレースしているが、歩いて旅するのは初めてなので、歩き目線ならではの看板との遭遇を期待した。
しかし、期待は大きく外れ、北海道では定番の看板である『清酒登鶴』や『ミツカン酢』以外はほとんど見つけることができなかった13日間となった。
もう一つは、銀杏の収穫の季節に訪ねた愛知県稲沢市。
祖父江町は日本有数の銀杏の産地として有名で、11月中旬から12月初めにかけては町全体が黄色に染まる。

探検レポート386

イチョウ並木が続く景色を見ながら町名看板を探した。 お目当ての看板はそんなロケーションにあった。
『上屋敷』と『才郷』の看板は数年前からその存在を知っていたが、訪ねる機会がないままこれまできてしまった。
地図アプリで確認するとまだ残っているようだが、果たしてどうだろうか。
不安を胸に現地を訪ねたが、目的の看板たちは古い板壁の家屋にセミのように貼りついており、嬉しさが自然と込み上げてきた。
この日は名鉄電車を何度も乗り継いで東海市に向かい、ずっと以前から気になっていた看板屋敷も撮影した。
中部国際空港へ向かう車窓から何度も見ていた屋敷には『キンヨー』や『菅公』、『トーア毛糸』と『東芝リンクストア』の4枚が貼られており、久しぶりの看板屋敷との対面となった。
2022年は北海道や旧東海道、京都、北関東、福井など精力的に旅をした年となったが、ホーロー看板との出会いも少なく、もはやホーロー探検のみで旅を組み立てることが難しくなってきたことを実感した。
空振りを避けるため、事前に地図アプリを駆使しての調査が不可欠となった今、旅先での偶然の出会いは宝くじにでも当たったかのよう。
そんな状況だからこそ、あえて、看板との偶然の邂逅を求めたい。
迷い込んだ山の中の小さな集落で、朽ちかけた板壁にひっそりと貼られた光を放つホーロー看板。
胸躍る、そんな風景を探して、これからもホーローの旅を続けるとしよう。
(2023.1.2記)
※画像上/愛知県稲沢市祖父江町は古くから銀杏の生産地として有名で、一万本ものイチョウがある。12月1日
※画像下/日本最北端の宗谷岬を目指してサロベツ原野を歩く。何もない、風の音だけが聞こえる身震いするほどの風景だった。7月10日



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Profile

つちのこプロフィール
つちのこ
岐阜県在住。
歩き旅とB級グルメの食べ歩きが好きな定年オヤジです。 晴耕雨読ならぬ“晴読雨読”生活に突入し、のんびりとした日々を送っています。
2020年には、少年のころからの夢だった、北海道から鹿児島まで日本列島を徒歩で縦断。
旅の様子はブログ『つちのこ更新日記』で発信中です。


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