琺瑯看板探検隊が行く

ホーローの旅

レポート400 こちゃまぜミニ探検27 2023年度編

2023.2.15-12.13
愛知県稲沢市、岐阜県羽島市、恵那市、石川県白山市、岐阜県飛騨市、愛知県名古屋市、刈谷市、岐阜県多治見市、愛知県南知多町、瀬戸市


探検レポート400

四国遍路、甲州街道の歩き旅を始め、二度にわたる福井の旅など例年になく充実したホーロー探検ができた2023年。
恒例のごちゃまぜミニ探検は地元の岐阜県、愛知県を中心に以下の8回を行うことができた。
 ・2/15-16 愛知県清須市~稲沢市~岐阜県羽島市~大垣市  
 ・8/17 岐阜県恵那市  
 ・9/1 福井県白山市~岐阜県飛騨市  
 ・9/5 愛知県名古屋市
 ・10/4 愛知県刈谷市
 ・10/29 岐阜県多治見市
 ・12/8-9 愛知県南知多町
 ・12/13 愛知県瀬戸市

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名古屋から垂井までの美濃路を歩いた旅では意に反して看板との出会いはほとんどなかったが、歩を進めるにつれ眼前に迫ってくる伊吹山の雄大な山容に心を奪われた。
また、名古屋市と瀬戸市の町名看板は、他サイトからの情報をもとに撮影をしたが、特に瀬戸市の看板については地元中の地元だけに(まだあったのか)という印象はぬぐえなかった。正直言って自分としては撮りつくしたと思っていただけに少なからずショックもあった。
同好者が増えることは素直に嬉しいし、今は地図アプリを駆使しての事前調査があたり前になったとはいえ、労せずに油揚げをさらうトンビのようで申し訳ないが、探索力とその努力に敬意を表したい。
そして、石川県で遭遇した廃商店の店先にあったオロナミンC看板との出会いも忘れ難い。
夫婦旅で訪ねた山中温泉を後にして、暗雲が垂れ込めた雷鳴がとどろくなかを走っていた時だった。
直角に曲がる急なカーブにハンドルを切り、危うく見落としてしまいそうな死角にその店はあった。
へばりつくように貼られた2枚の崑ちゃんを見た瞬間に、久しぶりに胸の高鳴りを感じたのだ。

探検レポート400

あぁ、こんな感動を味わいたくて、俺は看板探しを続けてきたんだろうな…ホーロー探検を始めた18年前の原点に戻ったようなそんな思いが込み上げてきた。
2023年を締めてみれば、多くの初見の看板たちにも出会えたし、心が癒されるたくさんの看板がある風景も見ることができた。ひとつだけ残念な点を挙げれば、年の瀬に計画していた九州の旅が流れてしまったことだろうか。
慢性心不全と認知症が進行し、寝たきりになった老父の介護と重なり、それどころじゃなくなったことが大きな理由である。
年が明け、その父も今はいない。
落ち着いたらまた、看板に会いにこうと思う。
(2024.2.19記)
※画像上/三河湾に浮かぶ日間賀島の風景。入り組んだ狭い路地に入ると、島名物のタコが風に揺れていた。12月9日 
※画像中/岐阜県恵那岩村町。電柱が埋められた古い町並みは、空が青く広い。8月17日
※画像下/名古屋市北区の古い民家が並ぶ一角。忘れ去られたように町名看板が残っていた。9月5日



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Profile

つちのこプロフィール
つちのこ
岐阜県在住。
歩き旅とB級グルメの食べ歩きが好きな定年オヤジです。 晴耕雨読ならぬ“晴読雨読”生活に突入し、のんびりとした日々を送っています。
2020年には、少年のころからの夢だった、北海道から鹿児島まで日本列島を徒歩で縦断。
旅の様子はブログ『つちのこ更新日記』で発信中です。


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