琺瑯看板探検隊が行く

ホーローの旅

レポート408 ごちゃまぜミニ探検28 2024年度編

2024.4.6-10.1
岐阜県多治見市、奈良県奈良市、愛知県名古屋市


探検レポート408

低調で終わった2024年のホーロー探検。
ごちゃまぜミニ探検としてまとめるほどの枚数もなく、更新もしないまま時が過ぎてしまった。
ほんの数回のちょっとした探検の中で印象に残ったのは、まだ真夏の暑さが残る10月に訪ねた名古屋市の下町。
例年ならとっくに散ったはずの彼岸花も、季節外れの今が盛り。吹き出る汗をぬぐいながら中川区下之一色町と中村区界隈をぶらりと歩いた。
下之一色町は20年ほど前にも看板探しで訪ねたが、当時はまだ漁業の町として元気なころで、海産物の取引拠点となっている町は、多くの商店が軒を並べて賑やかだった印象がある。
しかし、それも遠い昔。今ではすっかり寂れてしまい、町並みも一変。魚や干物の匂いはどこへやら。路上に捨てられた雑魚を狙ったネコも横切らない、閑散とした風景があった。
季節外れの暑さに息を切らしながらひとしきり町を歩いた後、JR名古屋駅からほど近い町に向かった。
かつての中村遊郭にも近い、中村郡通という1909年に完成した道沿いにある街並みには、今では見ることも少なくなった木造長屋が軒を連ねる風景があった。
ところどころに残る木造の古い民家は、すっかり忘れてしまった昭和の名残りがプンプン。
そんな一角にしぶとく生き残ったキッコーマンのホーロー看板を見上げ、つかの間のノスタルジーに浸ることができた。

探検レポート408

※画像上/中村遊郭にも近い中村郡通の木造長屋が残る町並み。10月1日、愛知県名古屋市中村区
※画像下/かつては漁業の卸売りで賑わった町。今はすっかり寂れてしまい、人の姿も見なかった。名古屋市中川区



2024年探検レポートへ

Profile

つちのこプロフィール
つちのこ
岐阜県在住。
歩き旅とB級グルメの食べ歩きが好きな定年オヤジです。 晴耕雨読ならぬ“晴読雨読”生活に突入し、のんびりとした日々を送っています。
2020年には、少年のころからの夢だった、北海道から鹿児島まで日本列島を徒歩で縦断。
旅の様子はブログ『つちのこ更新日記』で発信中です。


琺瑯看板探検隊が行く
SINCE 2005.3.17