琺瑯看板探検隊が行く

ホーローの旅

レポート46 紀州尾鷲へ、真夏の伊勢参宮道探検

2005.7.16-17
三重県鈴鹿市~津市~松阪市~鳥羽市~志摩市~南伊勢町~紀北町~尾鷲市~大台町~松阪市


探検レポート46

梅雨明け直後の眩しいばかりの陽光に誘われるように、南国・熊野に琺瑯の旅を計画した。
副隊長のあんもんと以前から暖めていた計画だが、結果は時間切れのため尾鷲で折り返した。
世界遺産熊野古道、南方熊楠、神話の神々が跋扈した熊野だが、改めて「遠い」、そして「暑い」と、持っていた印象を再確認した探検であり、いずれ再チャレンジしなければ気が治まらない“何か”を背負った旅となった。

▼7月16日
近鉄富田駅であんもんと待ち合わせ、まずは津に向かう。古くからの家並みが残る一身田地区を回るが、意に反してお宝は少ない。三雲町~松阪市についてはるっちさん情報を利用させていただき、仁丹が残る看板屋敷や、バリェーションが多い真珠付け看板を多数ゲット。
また、みやこ染めや白ダイという二大染料だけしか貼られていない格調高い看板屋敷も発見。なかなか充実した探検になってきた…が、浮かれ気分もそこまでで、明和町から伊勢に入るとパタリと琺瑯看板の影が消え、鳥羽市でもアウト。
すでに夕刻が近づいたこともあり、鳥羽市のイオンで晩飯を買出し、磯部町の道の駅近くでテントを張った。さすがに南国だけあって、夜中になっても気温が下がらず、アルコールの匂いに寄ってきた蚊の攻勢に遭い、眠れない一夜となった。

探検レポート46

▼7月17日
いつものように6時に出発。
道の駅に立ち寄ると、駐車場は車中泊のキャンピングカーやワンボックスでいっぱいになっていた。
熊野市を目指すにはあまりのんびりともしていられない。ひたすら走る。しかし、小さな集落が出てくれば、そこは探検隊の嗅覚からくる性(パブロフの条件反射か!?)か、結果はともかく探検せずにはいられない。こうして海岸沿いの町でくすりや学生服の初ゲットアイテムを採集していく。
海山町から尾鷲に向かう道はアスファルトが溶けるような暑さ、エアコンを強にしても汗がひかない。
尾鷲の町に入ったところですでに昼の1時を回っており、このままでは帰宅時間が大幅に遅くなることが分かる。その上、期待していた尾鷲ではほとんどゲットできないとくれば、熊野を諦めざるをえなかった。
復路は大台町経由で飯南町、松阪市に抜けるが、偶然入り込んだ小さな集落の脇道で、レアもののお宝をたくさん貼った廃業した酒屋を見つけたのは収穫だった。
南北に限りなく長い三重県は、やはりあなどれない。
(2005.8.13記)
※画像下/尾鷲市内で見つけた廃銭湯。屋根に生えたぺんぺん草がいい味を出している。



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Profile

つちのこプロフィール
つちのこ
岐阜県在住。
歩き旅とB級グルメの食べ歩きが好きな定年オヤジです。 晴耕雨読ならぬ“晴読雨読”生活に突入し、のんびりとした日々を送っています。
2020年には、少年のころからの夢だった、北海道から鹿児島まで日本列島を徒歩で縦断。
旅の様子はブログ『つちのこ更新日記』で発信中です。


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