ホーローの旅
レポート59 看板商店に感激! 琵琶湖南岸探検
2005.9.24
滋賀県彦根市~近江八幡市~守山市~大津市~東近江市
8月の東北遠征以来、単独の探険が続いている。
副隊長のあんもんはどうやら夏バテが長引いているようだ。探検隊の最大のメリットは、車を使っての二人三脚の探険にあったが、独りではどうしても効率が落ちる。
しかし、それが分かっていても腰を上げずにはいられない。お宝たちの“自然のままの姿”がどんどん消えていくのを見ていると、焦らずにはいられないのだ。
早朝、いつものように折りたたみ自転車を車に積み込み出発。目指すは琵琶湖の南岸だ。これまで何度も滋賀県を訪れたが、名古屋、大阪に挟まれた大都市圏にも関わらず、お宝生存率が高いエリアという印象がある。
今回は、4月に行った米原~近江八幡市(第22回探険「JR琵琶湖線に沿って」)の続きを探険すべく、大津市、八日市エリアに向かうことにした。
国道8号線から近江八幡市に入る。駅から北側は碁盤の目に仕切られた路地に、古い町並みが整然と広がる。
市街地の外れにある神社の駐車場(無料)に車を止め、自転車を取り出していると、薄い紫色のはかまを着けた宮司が、何やらうさんくさそうな目で僕を見ていた(笑)。一瞬目が合うが、にっこり会釈したら、そのまま境内のほうに歩いていった。
きびすを返して、鳥居をくぐり市内へと向かう。碁盤の目に仕切られた路地を走るのは思った以上に大変だ。地図とにらめっこしながら走るが、変化が無い町並みでは、気づいたときには同じ道を何度も走っていた。
思った以上に大きな街で、商店街もいくつかあり、それこそ目を皿のようにして走る。その甲斐があったのか、アーケードがある商店街で「オロナイン軟膏」を見つけた。また、一方通行の狭い路地では、年代モノの文房具屋があり、いきなり「ギターパス」の鮮やかな青が目に飛び込んできた。
近づくと、うれしいことに「ギターペイント」と「マジックインキ」もあるではないか。これはぜひ見つけたかったお宝だ。疲れも吹っ飛ぶとはこのことで、さっきまで大汗をかきながら自転車を漕いでいたのがまるで嘘のようだった。充分満ち足りた気分で、帰途に八日市の町を軽く探険して一日を終えた。
午後から守山市経由で大津市に移動。駅周辺の商店街をくまなく探すが、お宝の姿は無く、琵琶湖の水面を望みながら北上。古い町並みが残っている大津市の外れで、再び自転車作戦を行う。
炎天下の自転車漕ぎは、非力なおじさんの体力をどんどん奪う。額から汗を滴らせながらペットボトルの水を浴びるように飲む。
学生服の看板と酒看板以外ほとんど見つけることができず、なかばあきらかけていた頃、いくつも看板が下がったよろず屋を発見。醤油やたまりの看板が何枚も付いている。本日最高のゲットである。
「こりゃあ、ホームランだなぁ」…思わずひとり言。 とにかく、写真を撮る、撮る、撮りまくる…。うれしいひと時だった。
(2005.9.30記)
※画像上/瀬田のかけはしを渡り、大津市に入った