琺瑯看板探検隊が行く

ホーローの旅

レポート60 能登半島一周ホーローの旅 前編

2005.9.30
富山県庄川町~南砺市~石川県津幡町~金沢市~かほく市~宝達志水町


探検レポート60

食卓を囲みながらの日曜の午後、「能登半島の先っぽまで行ってくる」と唐突に言ったら、一瞬にしてカミさんの表情が曇った。
更に「有休を取ってまで行く」とたたみかけると、今度はあきれた顔になった。
私は、「ビョウキだから、治らないんだよ」とうそぶきつつ、そこからしばらくの沈黙があり、いつものように最後は、「行かないで、と言っても行くんでしょ」で終わるのだった(汗)。
思い起こせば、こうしたやりとりを過去何度もやってきた。昨年、膝を故障するまでは山登りをしていたこともあり、特にここ数年は海外の山にまで通うようになり、その都度、説得工作を繰り返してきた。
カミさんにとってみれば、危険な山から看板探しに代わったことが決して「安心」には結びつかず、まして、独りで何百キロも走る遠出を繰り返している私をみて、今度は交通事故の「心配」を背負い込むことになったようだ。
…そんなやりとりがあり、9月の末に能登半島探検をいよいよ決行するときがきた。今回は半島を一周した後、日本海に沿って富山県を回ろうという2泊3日の欲張りな計画だ。
いつものように単独・キャンプ旅なので、「心配」するカミさんを「安心」させるように、気楽にのんびりと行くことを約束した。
東海環状自動車道土岐南・多治見ICから東海自動車道を経由し荘川ICで下り、そこからはひたすら国道を走る。岐阜県境を越えて富山県に入ったのは、自宅を出てから3時間後だった。
目指す能登半島までは遠く、今回はアプローチでもじっくりとホーロー看板を探す楽しみがある。特に富山県は未知の領域なので、期待は勝手に膨らんでくる。
最初の目的地は庄川町だ。板壁の古い家屋が多く残っている町だが、意外にホーロー看板の姿はなかった。
しかし、井波町はアタリだった。ここは木彫りが盛んな町で、閑静な町並みにノミの音がどこからともなく響いてくる(写真)。

探検レポート60

定番のカゴメソースをはじめ、地酒や鉛筆のレアモノをゲット。 気をよくして福野町から福光町を回る。どちらも田園地帯にぽっかり浮かぶオアシスのような町だ。
もちろん、古い家屋も多く残っている。酒や薬、綿などのオールスターたちは、町の雰囲気にごく自然に溶け込んでいるかのように自己主張していた。
午後2時を回り、富山県から石川県に入った。津幡町は金沢市と隣接する町だが、商店街の規模も大きく、町内をぐるぐる回っているだけで時間はどんどん過ぎていく。
投稿者のもんちっちさんとクエストⅢさんから情報を貰った看板屋敷をなんとか見つけ、金沢市に向かう。
狙いは金沢港近くにある醤油蔵だ。ここには醤油系のホーロー看板があり、「カンチョウ醤油」と「ヤマト醤油」を見つける。
夕刻が近づいているのに、金沢市をまだうろうろしていることに次第にあせりを感じ始めた。とにかく能登半島に向かって北上しなければならない。
時折出てくるスーパー銭湯に心が動くが、看板探しを優先に県道をひたすら北上する。薄暗くなったかほく市の県道沿いで、由美かおるの「アース渦巻」や「農協牛乳」を見つけた。
宝達志水町に入ったところで、ついに日没。スーパーでお惣菜と酒を買い込み、今度はねぐら探しに切り替える。
地図で調べると、町の中心に運動公園があるようで、まずはそこに向かうことにする。公園は町を見下ろす丘の上にあり、ロケーションもさることながら、駐車場も広くて大きい。迷わず、今夜のねぐらにすることにした。
また、公園から車で数分の場所に「古墳の湯」という温泉(300円)もあり、一日の探検の汗を流すことができたのもラッキーだった。(つづく)
(2005.10.6記)
※画像上/彫刻の町・富山県井波町のメインストリート



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Profile

つちのこプロフィール
つちのこ
岐阜県在住。
歩き旅とB級グルメの食べ歩きが好きな定年オヤジです。 晴耕雨読ならぬ“晴読雨読”生活に突入し、のんびりとした日々を送っています。
2020年には、少年のころからの夢だった、北海道から鹿児島まで日本列島を徒歩で縦断。
旅の様子はブログ『つちのこ更新日記』で発信中です。


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