琺瑯看板探検隊が行く

ホーローの旅

レポート86 功名が辻の舞台、琵琶湖東岸探検

2006.4.30
滋賀県浅井町~長浜市~彦根市


探検レポート86

NHKの大河ドラマ『功名が辻』を毎週観ている。こういうのは内容が面白いと病みつきになってしまう。
戦国や幕末モノはそそられる時代背景なので、ビデオに録画してでもかかさず見ることになるのだ。
物語は琵琶湖東岸に広がる肥沃な土地、滋賀県東部の浅井町や長浜が舞台である。山内一豊の妻・千代は浅井町の出身と伝えられ、長浜城は一豊が最初に2万石の大名となった地である。それだけに地元では大変なブームに沸いているようで、駅や役場、町の掲示板など、そこかしこに関連のポスターや垂れ幕が貼られていた。
さて、私の探検はまさに物語の舞台で看板探しをすることになる。浅井から長浜、高月、木之本、彦根と一豊や千代が辿った歴史の地をのんびりと走った。
のどかな田園風景の中にぽつんぽつんと点在する集落にも看板たちが潜んでいた。とうに廃業したよろず屋には時間をかけてゆっくりと風化している看板たちの姿があった。「忠臣学生服特約店」や「春日井キャラメル」はまさにそんな逸品ではないだろうか。
琺瑯狩りと称する暗躍窃盗人たちも簡単には見つけることができないロケーションの中に、ひっそりと余生を過ごしていた。 そして、北陸本線沿いの看板屋敷たち。いつも出張の折に見ていた屋敷たちであるが、目の前に立って見るとではやはり迫力が違う。
高月~木之本駅間にある学生服を中心に5枚の看板が貼られた屋敷は、まとわりつく枯れた雑草に覆われていた。軍手をはめてキレイに取り除いて撮影した。
時折通過する電車の乗客は、(あのおっさん、何やってんだろう)と思ったかもしれないが、この看板屋敷はこれから車窓を見る誰もが気づくことになるだろう。「ホーロー看板か、懐かしいねぇ」…などと、旅の思い出の壱頁にでもなってくれれば、お掃除をした甲斐もあるということだ(笑)。
(2006.5.8記)
※画像上/長浜の古い町並みを歩く



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Profile

つちのこプロフィール
つちのこ
岐阜県在住。
歩き旅とB級グルメの食べ歩きが好きな定年オヤジです。 晴耕雨読ならぬ“晴読雨読”生活に突入し、のんびりとした日々を送っています。
2020年には、少年のころからの夢だった、北海道から鹿児島まで日本列島を徒歩で縦断。
旅の様子はブログ『つちのこ更新日記』で発信中です。


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