琺瑯看板探検隊が行く

ホーローの旅

レポート88 四国一周琺瑯の旅② 讃岐うどん勝負編

2006.5.3
徳島県板野町~吉野川市~美馬市~つるぎ町~三好市~香川県琴平町~三豊市~愛媛県四国中央市~西条市


探検レポート88

カミさんをナビゲーターに、四国一周ホーローの旅が始まった。
さすがに前日の運転疲れがあるが、ようやく上陸した四国である、これから始まるお宝との遭遇にワクワクしながら出発した。
しかし、そこはカミさんとふたりだけに、朝から晩までお宝探しと言う訳にもいかず、毎日のスケジュールには名所、旧跡の探訪も組み込んで機嫌を取ることは忘れない。
といっても、いつも脱線、道草だらけの僕の探検方法は相変わらずで、カミさんには悪いが、結局のところ今回の旅では全体の90%をお宝探検にしてしまった(汗)。
徳島県はおそらく四国の中でも琺瑯看板の残存率が一番高い県ではないだろうか。
吉野川沿いの古い町並みやJR線に沿った家屋では、比較的多く残っているように感じた。全体の印象としては、鉄道系の大型看板や、酒看板が主体のようだが、そこは探検隊の探し方、貞光町の食料品店では、店内の壁に貼られている調味料のレアものをしっかりと確認することができた。
また、場所は書けないが、徳島県にはおそらく四国を代表するであろう看板商店もあった。某サイトに紹介された頃から見ても、時間が経過してすでに何枚かのレアものが消失しているが、それでも圧倒的な存在感がある商店である。
「ハート十字浣腸」「健脳丸」「中将湯」「恵乃玉」「ワカガミ」など、国内でもここにしかないであろうお宝がさりげなく貼られていたのは驚きだった。
うだつの町並みで有名な脇町は四国を代表する観光地であるが、しっとりとした威厳がある町並みの一角に、超レアものといわれている「ボンカレークリアパック」が今なお現役で貼られていた。
国内でもほとんど見つけることが難しいお宝であるが、田楽を焼く煙に巻かれながらも、煙たい表情をするわけでもなく(笑)、さわやかに微笑む松山容子の和服姿が粋だった。
そして香川県であるが、時間の都合で残念ながら掠めただけに終わってしまった。最も、香川県に行く目的は、お宝探しよりも、讃岐うどん(笑)。

探検レポート88

琴平町から山本町にかけてはうどん街道いってもいいぐらいのうどん屋が軒を連ね、その中でも店構えがいかにも老舗らしい「水車」という店に入った。
私たちがこの店を選んだのはまったくの偶然だったが、後で知ったところ、けっこう有名な人気店らしい。
カミさんは「ザルうどん」(400円)、僕は「だいこんうどん」(400円)を注文したが(写真)、一口食べて絶句。 「なんだ、このコシの強さは」 噂には聞いていたが、まるで餅のような歯ごたえがあった。
その後、毎日のように讃岐うどんを食べたが、これほどのコシをもったうどんにはついぞめぐり合えなかった。恐るべし、「水車うどん」。
さて、私たちを乗せたトヨタ・ヴィッツは、香川県から愛媛県の海岸線をのんびりと走る。
交通量が多い国道を、後続車の迷惑も顧みずお宝を見つける度に車を停車し、写真をとることの繰り返し。さすがにカミさんも呆れているようで、更に疲れも出てきて表情が次第に雲ってきた(恐)。
新居浜から西条市を経由し、本日のねぐらである東予市に入った頃にはとっぷりと日が傾いていた。
途中のスーパーで仕入れたお惣菜と酒を持ち込んで、GWじゃなかったら客が来そうもない、うらびれたビジネスホテルの客となった。(つづく)
(2006.5.18記)
※画像上/町並み保存地区の脇町を歩く。電柱が埋設されたうだつの上がる町並みは空が大きく感じられた。
※画像下/「水車うどん」のザルうどんとだこんうどん。うどん王国の讃岐にあって値段が高いが、旨い!



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Profile

つちのこプロフィール
つちのこ
岐阜県在住。
歩き旅とB級グルメの食べ歩きが好きな定年オヤジです。 晴耕雨読ならぬ“晴読雨読”生活に突入し、のんびりとした日々を送っています。
2020年には、少年のころからの夢だった、北海道から鹿児島まで日本列島を徒歩で縦断。
旅の様子はブログ『つちのこ更新日記』で発信中です。


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