ホーローの旅
レポート9 ローカル看板の雨嵐、伊勢街道を行く
2005.2.27
三重県津市~鈴鹿市~四日市市
近鉄江戸橋駅で副隊長のあんもんと待ち合わせる。
それにしても今まで気に留めなかったが、彼のハンドルネームの由来はなんだ?聞いてみると「な~んだ」だった(笑)。そのうち明らかにしよう(笑)。
空模様は最悪。どす黒い雲が流れ、時折雪が舞っている。南の土地に来て、この寒さと雪は思ってもみなかった。岐阜県の自宅を出たときは快晴だったのに、三重に入ったらこれだ。雨男と言われ続けてきたあんもんの強運を恨めしく思う。
コンビニで買った熱いコーヒーをすすっていると、あんもんが現れた。 「寒いじゃないかよ~」とぶつぶつ言っている(こっちのせりふだよぉ!)。
スタートは江戸橋駅から線路沿いに辿る。私は出張で何度も訪れているので、少なくとも名古屋~津までの線路沿いの琺瑯ポイントはすべてメモしてある。あとは、伊勢街道と呼ばれる旧街道を組み合わせて、寄り道しながら念入りに探す予定だ。
近鉄の車窓からいやでも見えてしまう、伊勢名物の真珠漬の琺瑯看板から撮り始めるが、いきなりつまづく。
目標は分かっているのに、田んぼやため池に阻まれ、車ではどうやっても近づけない。適当なところに車を止めて雑草を掻き分け歩き始める。あっという間におびただしいほどの「ひっつきむし」が衣服についてしまった。
かゆみをこらえてポリポリしながら撮影。真珠漬は思った以上に保存状態が悪く、がっかりだ。
気を取り直して、白子方面へ伊勢街道を進む。道は狭いが旧い家屋も多く、看板街道となっている。しかしほとんどが金融系のブリキ看板、たまに琺瑯が混ざっていても、結納店や仏壇屋、紳士服、時計屋といった広告看板ばかりである。
とくに結納店の看板はマルフクよりも頻繁に出てくる。いわゆるメジャー系の看板はほとんどない。これが三重県の実情なのか?
伊勢若松からは調べてあるポイントに集中して北上する。岐阜や愛知県には少ないライオンかとりをゲットしたり、由美かおるの脚線美を拝ましてもらったり、少しは活気付いてきた。
予定では桑名までだったが、近鉄富田駅付近で時間切れ。旧商店街で偶然見つけた自転車や乾電池の看板が最後の花を飾ってくれた。
(2005.3.26記)