琺瑯看板探検隊が行く

酒蔵と看板

酒蔵愛知

名古屋の酒蔵(3)

山盛酒造㈱

■愛知県名古屋市緑区大高町字高見74  
■代表銘柄/鷹の夢・奈留美
■看板/淸酒 鷹の夢 タカノユメ 山盛酒造
1887年(明治20年)創業。古くから交通の要所として栄えた大高には萬乗酒造と神の井酒造と、ここ山盛酒造の3つの蔵がある。どれも個性的な酒を造っていることで全国にファンがいるようだ。
山盛酒造は大高の古い町並みの中でもひときわ目立っている建物である。 代表銘柄の「鷹の夢」の鷹は、大高のタカから由来する。
看板は蔵元の壁に3枚が貼られているが、それ以外では見つけていない。(2007.8.14訪問/2009.11.28再訪) 

神の井酒造㈱

■愛知県名古屋市緑区大高町字高見25  
■代表銘柄/神の井
■看板/酒ハ神の井 トテモエー姉妹品宮の井
1856年(安政3年)創業。「神の井」は熱田神宮の“神井”という井戸の名にちなんでつけられた。黒壁の門構えは歴史を感じるが、敷地内にある蔵は近代的なコンクリート建築になっており、そのギャップを感じる。
看板は地元では見つけていないが、岐阜市内の酒屋で発見。“トテモエー”という名古屋弁のコピーがいかにも名古屋を代表する酒の雰囲気を伝えている。(2009.11.28訪問) 

㈱萬乗醸造

■愛知県名古屋市緑区大高町字西門田41  
■代表銘柄/萬乗・酒望子・醸し人九平次
■看板/淸酒萬乗(組み看板)
1789年(寛政元年)創業。古い町並みが残る大高地区で山盛酒造と隣接する蔵。外観は歴史を感じる造り。代々の当主が「九平治」を名乗る久野家の9代目から酒造りを行っており、 現在は15代目である久野九平治とその友人である杜氏の佐藤彰洋が中心となって酒を造っている。
人気銘柄の「醸し九平次」は平成9年に彗星のごとく現れ、以後大人気銘柄となっている。 看板は蔵元の壁に「清酒萬乗」の組み看板がかかっている。(2007.8.14訪問/2009.11.28再訪) (2009.11.28訪問) 

知多の酒蔵(8)

野村酒造(合) 

■平成21年5月廃業
■愛知県知多郡東浦町大字緒川字屋敷2区132 
■代表銘柄/幸娘
■看板/①登録商標 優等淸酒 幸娘 サチムスメ ②高級清酒 幸娘 サチムスメ
1895年(明治27年)創業。東浦は半田、亀崎とともに、「知多酒」として有名で、三州廻船で江戸に出荷されていた。
東浦には「清酒生道井」を造る原田酒造と、この蔵の二つしか残っていないが、残念なことに、野村酒造は2009年に100有余年の歴史に幕を閉じた。 私が初めてこの蔵を訪れたのが2006年で、ちょうど醸造を休止した頃。蔵の入口には「幸娘」の四角の看板が貼られていた。取り壊しが決まった直前の3月に訪れた2009年は、看板も黄色地の俵型のものに変わっていた。
2010年初頭、更地になった場所を訪ねた。運動場のように広い敷地に寒風が吹いていた。4年に亘る取材で、蔵の最後の姿を記録できたことは良かったと思う。なお、銘柄の「幸娘」はネーミングもよく、結婚式等の祝い事でよく利用されたそうだ。(2006.1.15訪問/2009.3.28/2010.1.17再訪) 

原田酒造(合)

■愛知県知多郡東浦町生路字坂下29  
■代表銘柄/生道井・卯の花
■看板/淸酒 生道井 イクヂ井 原田酒造吟醸
1855年(安政2年)創業。東浦で残っている唯一の蔵。国道沿いにある外観はふつうの倉庫のようなので、見落とすかもしれない。建物に沿って一周すると、黒壁の外観の素晴らしさを感じることが出来る。
「生道井」の酒名の由来は、ヤマトタケルノミコトが東国征我の途中渇きをいやし勝利を得たという伝説の泉の名より命名された。
2009年3月に初めて訪ねたとき、蔵の外周をチェックしなかったことが失敗で、窓枠に貼られたホーロー看板を見落としてしまった。(2009.3.28訪問/2010.1.17再訪)

丸一酒造㈱

■愛知県知多郡阿久比町大字植大字西廻間11  
■代表銘柄/冠勲・星泉
1917年(大正6年)創業。阿久比町は良質な米の産地として、古くから酒造りに適した土地であったようだ。
蔵のHPによると、「冠勲」の酒名の由来は、冠や勲章を与えられる立派な酒になるようにとつけられたという。その名のとおり、品評会で好成績を何度も収めている。
琺瑯看板の製作については不明。発見できていない。(2009.3.28訪問) 

天埜酒造(合)

■平成22年1月廃業
■愛知県半田市亀崎町9丁目112番地  
■代表銘柄/初夢桜
1848年(嘉永元年)に庄屋であった六代目天埜伊左衛門が創業。戦前は「種薪」の酒名で親しまれてきた。戦後に「初夢桜」と改名した。 蔵の女将さんが杜氏を勤め、女性杜氏で有名だったが、平成22年1月に廃業した。
銘柄の「初夢桜」はイズミックグループの新会社・盛田金しゃち酒造に設備を譲渡し、継続販売されることになった。 2009年3月に訪ねたときは杉玉が下がり、試飲もできた。
江戸時代に創業した蔵は114軒、半田には最盛期に10軒の蔵があったといわれている知多で、酒蔵が急激に減少していることは寂しいばかりである。
知多ではホーロー看板を作っている蔵はあまりないが、「初夢桜」については確認できていない。(2009.3.28訪問) 

伊東(合)

■平成12年休業
■愛知県半田市亀崎町9丁目11番地  
■代表銘柄/敷嶋
■看板/①酒はシキシマ(赤地横) ②酒はシキシマ(白地横)  ③清酒 敷嶋 シキシマ
1788年(天明8年)創業。酒名の由来は、本居宣長の「しき嶋のやまとごころを人とはば朝日ににほふ山ざくら花」の枕詞から取られている。 酒ばかりでなく、味噌や醤油も製造していた亀崎最大の蔵だが、2000年(平成12年)に、創業以来212年の営業にピリオドを打った。蔵は天埜酒造の並びにそのまま残っており、その外観も巨大で圧倒的である。
看板は愛知県、静岡県、岐阜県で3アイテムのホーロー看板と、酒樽を模ったブリキ製を確認。「みそ・醤油イトウ」と書かれたホーロー看板も見つけている。
半田街道に残る看板商店は今も健在である。 (2005.7.24訪問/2009.3.28再訪) 

田中酒造(合)

■平成12年廃業
■愛知県半田市南本町2-7  
■代表銘柄/清正・白楽天 ■看板/①うまい酒 清正  ②大蔵省主管全国酒類品評会名誉賞 吟醸酒 白楽天
1833年(天保46年)創業。酒名はご存知、尾張出身の戦国武将・加藤清正にちなんだもの。半田市中心部に近い酒蔵があった場所を訪ねてみたが、すでに更地になっていた(2009年3月時点)。
「清正」の看板は愛知県と静岡県で発見。静岡県では浜松から更に北に入った天竜区で見つけており、販路もかなり広かったと思われる。
看板に描かれた兜と精密な描写でインパクトがある。また、「白楽天」は愛知県東浦町の酒屋で発見。この店には「清正」もあった。(2009.3.28訪問)  

中埜酒造㈱

■半田市東本町2丁目24  
■代表銘柄/國盛・雪山
ペリーが浦賀来航し、桜田門外の変があった1844年(弘化元年)創業。半田を代表する蔵である。
尾州半田はその地理的条件から江戸時代から酒造業が盛んで、最盛期には半田だけでも10軒の蔵があったといわれており、醸造された酒は廻船で江戸に運ばれている。昭和60年(1985年)にオープンした酒の文化館は、日本酒の歴史と國盛の伝統を紹介している。
「國盛」は愛知県では「清酒ねのひ」と並んでメジャーな酒で、名古屋駅を離れてすぐに新幹線の車窓からでも大看板を掲げたビルを目にすることができるし、居酒屋や看板や、地酒のメニューにもふつうに見ることができる。
これだけ大きな蔵であるが、ホーロー看板については発見できておらず、作成はされなかったかもしれない。同じグループであった中埜酢の「ミツカン酢」は積極的にホーロー看板による広告戦略を行ってきただけに、対照的である。 (2009.3.28訪問)  

澤田酒造㈱

■愛知県常滑市古場町4丁目10  
■代表銘柄/白老
■看板/①優等清酒 白老ハクロウ(短冊) ②優等清酒 白老ハクロウ(樽型)
1848年(嘉永元6年)創業。HPによると、知多の酒造りは尾張藩の御用商人であった木下仁右衛門が保命酒と呼ばれる薬用酒をつくり、壷に入れて献上したのが始まりといわれている。
澤田酒造は嘉永元年に創業。初代・澤田儀平冶が水質に恵まれたこの地に酒造業を興し、船で名古屋、静岡、東京まで販路を拡げた…とある。酒名の由来は白米を使った不老長寿の酒から来ている。
蔵は知多湾が近い常滑街道の一角にあり、黒壁に貼られた鮮やかな黄色のホーロー看板が目に飛び込んでくる。
ご主人のご好意で酒蔵見学もさせていただき、蔵の中にある樽型の看板も撮影できた。蔵の外観も老舗らしく、レトロな雰囲気が充分に漂っており、絵になる蔵である。(2005.9.17訪問/2009.11.28再訪) 

西三河の酒蔵(12)

旭酒造㈱

■愛知県碧南市東浦町 5-29  
■代表銘柄/八重桜
1837年(天保8年)創業。ネットで調べてみると愛知県酒造組合にデータはなく、醸造を行っているかどうかは不明。蔵の外観は古く歴史を感じる。ホーロー看板の有無も不明。(2009.3.28訪問) 

永井酒造場

■愛知県碧南市志貴町2-90  
■代表銘柄/昇勢
1866年(慶応2年)創業。「棚尾の毘沙門さん」で有名な碧南の名刹・妙福寺に隣接しており、古い町並みの中にある小さな蔵。
外観は醸造元の看板を出しているが、「じろへい」という屋号の永井治郎商店として営業している。
店主に声をかけると、快く酒蔵見学をさせていただいた。蔵の中は江戸時代に建てられた太い柱と梁がある当時のままと、明治以降に増設された部分が健在で操業している。
店主の勧めで、蔵のみ限定販売の「昇勢しぼりたて生酒 本醸造」(720ml 1350円)を購入。冷やして飲んだが、吟醸酒と比較しても遜色がない、すっきりとした辛口の味わいで旨かった。
店主の話ではホーロー看板は以前あったが、今は消失不明ということだった。(2009.3.28訪問) 

磯貝酒造場

■平成元年~休業
■愛知県碧南市築山町1-86 
■代表銘柄/千代泉
1897年(明治30年)創業。もともとはみりん醸造の蔵であったが、昭和30年より酒の醸造をスタートしている。酒名は千代に八千代に、末永くこの酒が栄えるようにと祈願して付けられた。
昔からみりんや醤油、酒の醸造が盛んであった碧南であるが、この蔵もご他聞に洩れず、平成の声を聞く頃に休蔵となった。
蔵元の黒壁にはホーロー看板と見間違う立派な看板が掛かっている。琺瑯看板の製作については不明。発見できていない。(2009.3.28訪問) 

山崎(合)

■愛知県西尾市西幡豆町柿田57  
■代表銘柄/尊皇・三河鳥羽の火祭・活鱗・名古屋城の礎
1903年(明治36年)操業。酒名は蔵元の地元の寺である祐正寺に伝わる「尊王奉仏」という書から取っている。三ヶ根山麓の良質な伏流水から作られた酒米で酒造りが行われている。
ずい分以前になるが、名古屋のタレントで元参議院議員の新間正次氏がラジオで「三河の酒、尊王!」と連呼するCFをやっていた記憶がある。
西三河地方ではメジャーな酒であるが、ホーロー看板は発見できていない。しかし、他サイトの情報では、幡豆町歴史民俗資料館に2種類の看板が収蔵されていることが分かっている。(2010.5.30訪問) 

轟醸造㈱

■愛知県額田郡幸田町大字坂崎字竹下52  
■代表銘柄/日の本轟
■看板/天下無双 焼酎 葡萄酒 日の本轟 坂崎醸造
1949年(昭和24年)に創業した焼酎専門の蔵元。無色透明でピュアなクセのない味わいが特徴の焼酎甲類を造っている。幸田町の道の駅で販売しているということなので、機会があればぜひ購入して飲んでみたいと思う。
ホーロー看板は蔵元で発見。焼酎と葡萄酒のロゴがあり、坂崎醸造となっている。坂崎醸造は創業時の社名で、現在の社名になったのは昭和42年である。(2010.1.17訪問) 

(合)柴田酒造場

■愛知県岡崎市保久町神水39  
■代表銘柄/孝の司
■看板/優等清酒 コウノツカサ 柴田吟醸
1830年(天保元年)創業。庄屋で地主でもあった柴田家が余剰米を用いて酒を造り、それを売り出したことが始まり。蔵の場所は旧額田町と作手村の境界近くで、かなりの山間。コスモスが咲き乱れる県道を登り詰めて、ようやく着いたという感じだった。
HPによると、酒名は民話「養老のいずみ」の孝行息子の話から取られたという。看板は蔵元でのみで発見。緑地の鮮やかなデザインである。(2007.9.22訪問) 

丸石醸造㈱ 

■愛知県岡崎市中町6丁目2-5  
■代表銘柄/長誉・三河武士
■看板/優等清酒 長誉 丸石吟醸
1690年(元禄3年)創業。看板銘柄の長誉の販売は1900年(明治33年)から開始。明治から昭和30年代までは味醂、焼酎、味噌、醤油の醸造も行っていた。岡崎を中心とした三河地方ではメジャーな酒で、酒屋や居酒屋で電飾看板をいたるところで見ることができる。
ホーロー看板は愛知県と静岡県で発見。浜松駅至近の酒屋にも貼られており、販路が広かったことが分かる。岡崎市内にはずらりと看板を並べた酒屋(廃業?)も発見している。(2010.1.17訪問) 

威光醸造㈱

■平成20年廃業
■愛知県岡崎市鴨田町字広元94 
■代表銘柄/威光・家康の里
1830年(天保元年)創業。岡崎北部家康ゆかりの菩提寺大樹寺のすぐ前にあり、 岡崎の地酒として親しまれてきたが、ご主人の病気のため2008年(平成20年)に惜しまれつつも廃業。
杜氏が災害により来れなくなったという理由もあるようだが、後継者問題が一番の原因だったかもしれない。 ホーロー看板の有無については不明。(2010.1.17訪問) 

神杉酒造㈱ 

■愛知県安城市明治本町20-5  
■代表銘柄/神杉
1805年(文化2年)創業。酒名は奈良県桜井市にある酒の神様を祭る神社として有名な大神神社の神杉より取られた。清酒の他に本みりん、焼酎も製造している。
実は、私にとって「神杉」というと、最初に覚えた地酒の銘柄である。入社して間がないころ、営業で伺った流通業の取引先の幹部の方が、この神杉酒造さんの関係者の方だった。なんでも生家がこの酒蔵だったという。
以来、地酒というと、ずっと神杉の銘柄が私の頭にインプットされ続けた。もう30年も前の話である。
販路は広かったようで、酒屋に掲げられた木製看板は多く残っているが、ホーロー看板はいまのところ発見されていない。蔵見学もできるようなので、関係者の方に確認したいと思う。(2010.1.17訪問) 

浦野(合)

■愛知県豊田市四郷町下古屋48  
■代表銘柄/菊石
1864年(元治元年)創業。酒名は猿投山の天然記念物「菊石」(菊花石)の名から取っている。軟水醸造による柔らかな味が特徴の地酒。
毎年4月に蔵開きが行われており、ぜひ一度参加したい蔵である。 ホーロー看板の有無については不明。(2010.1.17訪問)  

梅村酒造本家

■平成元年より休業
■愛知県豊田市東広瀬町 
■代表銘柄/英優
■看板/清酒 英優 梅村酒造本家醸
1899年(明治32年)に地元の名士である梅村源次郎氏により創業されたが、平成元年より休業している。創業時の銘柄は「太陽」「松の花」「梅泉」「広瀬一」「梅正」を経て、「英優」を販売し、西三河を中心に販路を広げたという。
蔵は名鉄広瀬駅に近く、いかにも酒蔵といった感じの白壁の立派な建物である。 ホーロー看板は2005年に旧稲武町の酒屋で吊り看板を見つけている。(2010.1.17訪問) 

中垣酒造㈱

■愛知県豊田市有間町下平10  
■代表銘柄/賜冠
■看板/①高級清酒 特選 賜冠 中垣醸(青) ②銘酒 賜冠 シカン 販売所(白) ③優等清酒 賜冠 中垣醸(赤)
1900年(明治33年)創業。矢作川の源流の岐阜県との県境に近い旧旭町にある蔵。創業以来、甘口で旨口タイプの清酒を製造している。
ホーロー看板は蔵元で3アイテムを確認。それ以外では設楽町で一枚見つけている。他サイトによれば、2005年2月以前には樽に貼られた小型の看板があったようだが、すでに消失した模様。(2005.6.4訪問/2009.4.5再訪)  

東三河の酒蔵(3)

関谷醸造㈱ 

■愛知県北設楽郡設楽町田口字町浦22  
■代表銘柄/蓬莱泉・玉桂
■看板/①芳醇清酒 蓬莱泉 ホーセイセン 愛知縣関谷醸造合資會社吟醸  ②醇良清酒 玉桂 タマカツラ 愛知縣関谷醸造合資會社吟醸
1864年(元治元年)創業。酒名の蓬莱泉は蔵元のある設楽町の鳳来寺山から取られている。純米大吟醸はランクによって、吟、空、美、、大吟醸には朋がある。朋(精米歩合45%)を飲んでみたが、すっきりした味わいで旨い酒だった。
関谷酒造は宣伝には力を入れており、東三河の幹線道路には空や美、蓬莱泉の一升瓶を模った巨大広告を見ることができる。
蓬莱泉のホーロー看板は設楽町の酒屋で発見。また、玉桂は岐阜県恵那市の酒屋で見つけている。(2009.9.20訪問)    

森山酒造場

■愛知県北設楽郡東栄町本郷字森山1  
■代表銘柄/蜂龍盃・蜂龍 元禄年間創業。
愛知県で最も奥地にある酒蔵。300年以上東栄町の地で造り酒屋を営んできた。まさに隠れ里のような山間にあった。 訪ねたときに声をかけても返事がなく留守のようであった。
結局、外観の写真を撮るだけで辞したが、次回訪ねるときがあれば、ぜひ看板や酒造りの話を伺いたいと思う。(2009.9.20訪問) 

日野屋商店 

■2014年12月廃業
■愛知県新城市字町並176  
■代表銘柄/朝日嶽
1864年(元治元年)創業。元は、滋賀県日野町で屋号「十一屋」として酒造業を営んでおり、元治元年に酒造りの敵地として新城に移転し酒造を開始した。酒名の朝日嶽は出身地である滋賀県の綿貫山から命名。
蔵は新城市の古い町並みが残る一角にあり、建物も老舗の感が漂っている。 ホーロー看板は見つけていないが、蔵元の壁面にブリキ製の看板が貼られているのを発見。(2009.4.5訪問) 

東尾張の酒蔵(3)

柴田(合)

■2007年以前に廃業
■愛知県瀬戸市品野町4-88 
■代表銘柄/明眸
1748年(寛政元年)創業。2007年以前に廃業している。蔵の跡地はスーパーのバローとなっている。昭和20年代には3年にわたって全国清酒品評会に入賞し、愛知に明眸ありと、全国に知れ渡った。
現在、明眸の商標権は関谷醸造に移っている。 ホーロー看板の有無は不明。(2009.2.11訪問)  

小弓鶴酒造㈱

■愛知県犬山市大字羽黒字成海郷70  
■代表銘柄/小弓鶴
犬山にはかつて7軒の蔵があったが、現在は東洋自慢酒造と小弓鶴酒造の2軒となっている。HPによると、銘柄の「小弓」とは蔵元がある旧地名であり、千年以上もの歴史があるといわれている。
酒造は山廃仕込による製法で行っている。また、隣接する敷地内では犬山ローレライ麦酒館というビアレストランの営業も行っている。 ホーロー看板の有無については不明。(2009.3.1訪問) 

東洋自慢酒造㈱ 

■愛知県犬山市大字羽黒字前川原48-3  
■代表銘柄/東洋自慢・犬山城
1902年(明治35年)創業。酒名は東洋一の旨い酒を目指すことから付けられている。木曽川の仕込み水で醸造されている。製法はコクとキレで勝負する山廃仕込。蔵の外観も壮大である。
犬山城下が近いので、ひょっとしたらホーロー看板があるのでは?と推測して探し回っているが、見つけていない。訪問日が休みだったため、残念ながらホーロー看板製造の有無も確認できていない。(2009.3.1訪問) 

Profile

つちのこ プロフィール
つちのこ
岐阜県在住。
歩き旅とB級グルメの食べ歩きが好きな定年オヤジです。 晴耕雨読ならぬ“晴読雨読”生活に突入し、のんびりとした日々を送っています。
2020年には、少年のころからの夢だった、北海道から鹿児島まで日本列島を徒歩で縦断。
旅の様子はブログ『つちのこ更新日記』で発信中です。


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