くすり 薬湯(23)
「中将湯」はツムラ(旧・津村順天堂)が、明治26年(1893年)の創業以来、100年以上に亘って販売されているロングセラー。
もとは婦人病の飲用漢方薬だったが、それを風呂に入れる浴用タイプとして発売されたのが始まり。 その名残りか、全国には中将湯という屋号の銭湯も多くあるようだ。
中将湯については琺瑯看板考現学の「銭湯の看板」を参照ください。また、銭湯の看板が貼られた年代は中将姫マークの変遷を見ると大よそ推測できる。
※画像/愛知県(2005.9.25)
中将湯(15)
その他薬湯(8)
ひとくちメモ
▼中将湯
㈱ツムラ 東京都港区。1893年(明治26)津村順天堂創業として創業。昭和20~30年代に全国の銭湯やロードサイド、雑貨店にホーロー看板を設置し、広告戦略を行った。
▼六一〇ハップ
武藤鉦製薬 愛知県名古屋市中区。1906年(明治39年)に創業。2008年操業停止。「六一〇ハップ」は1927年(昭和2年)に発売し、2008年まで武藤鉦製薬が販売していた入浴剤。一般用医薬品として指定されていたため、薬局、ドラッグストアでしか販売されていなかった。考案者の初代武藤鉦八郎から「六一〇」、英語のハッピーから「ハップ」を取り、この二つを合わせ六一〇ハップという名称にした。
▼全能湯
順敬堂薬局 和歌山県高野町。高野山の金剛峯寺近くにある薬局。古くからここで作られてきた伝統薬のようです。