琺瑯看板探検隊が行く

カレー(21)

カレー

カレーの種類も多い。オリエンタルのカレーは故・南利明の名古屋弁丸出しのCMで一躍有名になった。ボンカレーはレトルトものの走りである。3種類のデザインが知られているが、透明レトルトパックが写っている初期タイプはマニアの垂涎モノである。
ボンカレーについては琺瑯看板考現学「大塚五人衆を追え!」の「松山容子のボンカレー」を参照ください。
※画像/岐阜県(2005.4.23)

メジャー系ブランド(13)

ローカル系ブランド(8)

ひとくちメモ

オリエンタル即席カレー・オリエンタルマースカレー
㈱オリエンタル 愛知県名古屋市中村区。昭和20年、名古屋市中村区で星野益一郎がオリエンタル即席カレー製造を個人創業。タレント南利明の「めっちゃめちや、うめぇでかんわ~」で始まる軽妙な名古屋弁のCM(オリエンタルスナックカレー)がなんとも可笑しかった。即席カレーの看板が作成された年代は、現在でも売られている「即席カレー」の看板と、昭和37年(1962年)に発売した「マースカレー」の琺瑯看板が同じデザインを踏襲していることから、おそらく昭和30年代後半ではないかと推測する。「即席カレー」の看板は関東や近畿でも見つけており、同社の歴史によれば、昭和28年から45年まで宣伝カーを使って全国行脚した背景もあって、広範囲に貼られたようだ。 
ヱスビーカレー
ヱスビー食品㈱ 東京都中央区。1923(大正12)年に山崎峯次郎が日本初のカレー粉の製造に成功。エスビー食品の前身、日賀志屋を創業。1949年、社名をヱスビー食品株式会社に変更。S&Bの意味は、「太陽=SUN」と「鳥=BIRD」の頭文字「S&B」の併記。
ハウスカレー
ハウス食品㈱ 大阪府東大阪市、東京都千代田区に本社がある。1913年(大正2年)に大阪・松屋町にて浦上商店として創業。1949年(昭和24年)には社名をハウスカレー浦上商店、1960年(昭和35年)にはハウス食品工業と変更。
ベルカレー
ベル食品工業㈱ 大阪市鶴見区。昭和27年に創業し、ベルカレールウ・トマトルウを発売。
リスカレー
ADEKA 東京都荒川区。1917年創業。旧社名は旭電化工業㈱。リス印のカレーやコショーは旭電化工業時代に販売されていた。
羽車印度カレー
ハグルマ㈱ 和歌山県紀の川市。1894(明治27)に大阪の越後屋産業が「三ツ矢ソース」を発売。その後1969年に羽車ソース(株)と合併し関西食品(株)となった。羽車印度カレーはソースは大阪・堺市で中野音吉が「羽車カレー」の製造を開始のが最初。
キンケイカレー
平和食品工業㈱ 東京都世田谷区。1931年に加藤栄吉が東京で創業。1935年に森永製菓と共同事業で」「キンケイカレー」を製造。その後、昭和28年にキンケイ食品工業㈱、朝日食品工業㈱坂戸工場となった後、現在の平和食品工業㈱に引き継がれている。
サンエムカレーソース
東京都目黒区に本社があったサンエム食品㈱の看板だろうと思われます。昭和36年の全日本カレー工業共同組合の名簿に掲載されています。


Profile

つちのこ プロフィール
つちのこ
岐阜県在住。
歩き旅とB級グルメの食べ歩きが好きな定年オヤジです。 晴耕雨読ならぬ“晴読雨読”生活に突入し、のんびりとした日々を送っています。
2020年には、少年のころからの夢だった、北海道から鹿児島まで日本列島を徒歩で縦断。
旅の様子はブログ『つちのこ更新日記』で発信中です。


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